- 障害者雇用で働くとまともに仕事を与えられず暇というけど本当なの?
- 障害者雇用で働いているけど暇すぎて何をすればいいか分からない。
といった悩みや疑問を解決できる記事です。
障害者が障害者雇用で働いていると健常者に比べて仕事量が少なくなる一方で働く時間は同じなので暇すぎると感じる時があるでしょう。
そこでこの記事では大手企業に勤める障害者でこぽんが障害者雇用だと仕事を与えられず暇なのか?を丸ごと紹介します。
私も障害者向け就活エージェントを使って大手企業の障害者雇用枠に正社員として入社できました!
無料会員登録は公式サイトからできます
障害者雇用だとヒマになる3つの理由
障害者雇用とは、障害のある方が一人ひとりの能力や特性に応じて働けるよう、企業や自治体が「障害者雇用」という制度で、障害のある方を雇用する仕組みです。
原則として障害者手帳・療育手帳を持っている方が対象となります。
障害者雇用の場合、会社から配慮を得ながら働くことができますが、一方で与えられる仕事が少ない、業務内容が簡単すぎるといった場合もあり、不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このようなことが起こる理由をご紹介します。
簡単な作業が多い
障害者雇用の場合、業務内容はデータ入力や軽作業など、比較的簡単な内容が多くなります。
採用時に会社側が障害者の方の適正や能力を十分に把握することは難しく、また現場で仕事の割り振りをする上司も、その人の特性を理解できていない、ということも少なくありません。
また受け入れる会社側にとって、人によって特性が大きく異なる障害者雇用枠の仕事の分担や、業務内容を決める仕組みづくりは難しく、障害者の方の特性に合った仕事内容になっていない場合があります。
こういった場合、その人本来の能力や特性が考慮されずに、簡単な作業内容が多くなってしまい、結果仕事がすぐ終わってしまいヒマになる、といったことになります。
上司は仕事を与えないが配慮だと思っている
障害者雇用の場合、合理的配慮の提供は法的義務として定められています。本来は、障害のある人とそうでない人の機会や待遇を平等に確保し、支障となっている事情を改善、調整するために必要なものとされています。
しかし、その配慮の具体的な内容は一人ひとりの特性や状況により異なり、どこまで配慮すれば良いのかわからいと感じている上司も多いです。仕事を任せすぎると体調に影響するのでは、などといった考えにより、本来こなせる仕事量よりも少ない仕事しか任せてもらえないなどといったことになってしまいます。
特性に合った仕事が少ない(配属先がアンマッチ)
障害者雇用で起こりがちな問題の1つに、障害者の特性や志向と業務のレベルがマッチしていない、といったことがあります。
これは、障害者雇用の受け入れ部署に大きな偏りがある場合や、サポート体制が整っていない会社で起きやすいです。
会社によっては、法定雇用率を達成するために、サポート体制が整っていない状況で採用を進めてしまったり、必要な能力を持っていない方を採用してしまうなど、準備が整っていない状況である可能性もあります。
そうなると、部署に配属されたもののできる仕事がない、といったことに繋がってしまいます。
会社は社員がヒマでもいいのか?
障害者雇用で働く方からの、職場でヒマになってしまい困っているという声は少なくありません。
では会社にとって、社員がヒマを持て余している状態で大丈夫なのでしょうか。このような状況が起きる理由についてご紹介します。
障害者はいるだけで法定雇用率を満たせる
法定雇用率とは、企業や国・地方公共団体が達成を義務付けられている障害者雇用率のことです。民間企業では2.3%と決められています。
労働市場においては、障害者の方は一般の就労者に比べて雇用機会を得にくくなっており、一定割合の障害者の雇用を義務づけることで、一般の方と障害者の雇用機会を均等にすることが雇用率制度の目的です。
実雇用率が法定雇用率に満たない企業には、行政指導と障害者雇用納付金の2つのペナルティーが課されることがあります。
雇用機会を均等にすることが本来の目的ではあるものの、法定雇用率を満たすことが目的化してしまうと、サポート体制や人事制度が整っていない状況で障害者の方の雇用がされる場合や、いてくれるだけで良いという扱いになってしまう場合も残念ながらあります。
無理に仕事を与えて負担をかけたくない
障害者雇用において、定着率は課題の1つとなります。障害者雇用枠で入社した後に、人間関係や仕事内容が合わないといった理由により退職になってしまう場合も多いです。労働条件への不満や仕事内容が合わないことへの不満は退職理由としてよくあがってくるものでもあるため、負担のないように仕事量を調整した結果、逆に少なすぎてしまう、ということもあります。
またほとんどの会社は障害者雇用の方に残業をさせないため、余裕のある業務量しか任せない、というのも理由の1つとしてあげられます。
ヒマだと感じたらやること
仕事がヒマになり困ってしまった際には、どのような対応をすべきなのでしょうか。勤務時間中は自分がヒマになってしまっても、周りの人が忙しそうにしていると、声をかけるのも難しいという場合が多いかと思います。職場でそのような状況になった場合にどう動くのが良いのかをご紹介します。
上司に仕事の相談をする
上司や同僚は障害者雇用の方がどのような仕事ができるのかわからず、どんな仕事をどれくらい任せるべきか悩んでいるという可能性もあります。
障害のある方は一人ひとり特性や得意不得意に差があります。特性を理解してもらうには、まず上司に相談してみるのも1つです。自分ができることできないこと、苦手なことや配慮してほしいことなどを洗い出し、どの程度の業務内容であればこなせるのか、業務量としてどれくらいまでは対応できるのかなど、上司と話し合いを行うことで改善される可能性があります。
自分から業務課題を見つける
まずは職場の人に手伝えることがないかを声掛けしてみる、などから始めて見ると案外仕事を任せてもらえる、ということもあります。また時間に余裕があるからこそ見えてくる、もっとこうすれば良いのに、といったことが見つかれば、それを見つけたあなたに関係業務が回ってくるということもあります。また積極的な発信が増えることで、仕事への姿勢が評価され新たな仕事がもらえたり、それができれば仕事を任せても大丈夫だと理解してもらえ、環境改善に繋がる可能性もあります。
転職を考える
法定雇用率を守るため、準備が整っていない段階で障害者雇用を行っている企業も残念ながら存在します。
職場の上司や同僚が特性を理解する努力をしてくれない、なかなか状況が変わらない、などといったことがあれば転職の検討がおすすめです。
転職を検討する前にできる働きかけは行うべきですが、障害のある方への理解やサポート体制が整っている会社に転職することで、やりがいを持って働けるようになる可能性が高いです。
この場合、次に行く会社はどのような環境なのか、障害者雇用の採用実績や社内風土なども検討材料の1つになってくるのではないでしょうか。
このような情報収集は、一人で転職活動をしていると難しかったり、時間がかかったりしてしまいます。
転職エージェントなども活用すると、相談しながら進めることができ、より働きやすい環境を見つけることができます。面接や入社後のサポートなどもあり、転職に不安がある方にはおすすめです。
職場において、自分の障害や特性を理解してもらうことは難しい場合も多いですが、サポートが整っている会社で、しっかりと特性を伝え会社と話し合いながら仕事ができれば、自分にとって働きやすい環境で仕事を続けることができます。
不安がある方は相談しながら様々な選択肢を検討してみてください。